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唾液検査

唾液検査を行うメリットと検査内容

あなたは唾液検査を行ったことはあるでしょうか?検査の名前だけ聞いたことがあるという方もいらっしゃるでしょう。
詳しくご存じない方のために、唾液検査の内容、唾液検査で得られるメリット、そこからわかることをご説明します。
自分の口の中の状況を知り、適切な対応を図っていきましょう。

唾液検査とは?

そもそも唾液検査とは、自分の唾液の量や中和力、虫歯菌の中でもどんな菌が多いのかを調べ、虫歯リスクを判定していくものです。傾向がわかっていれば自分がどういう予防法を心がければいいのか、これから虫歯にならない可能性を高める方法などを検査を元にご提案できるようになります。

唾液検査の内容

唾液検査はまずこの3つをクリアしないと受けることができません。正確な検査結果が出るよう、しっかりと準備をしておきましょう。

・12時間以内にアルコールが含まれたマウスウォッシュで口をゆすがない
・検査前1時間は食事、タバコ、歯磨きはNG
・普段飲んでいる薬の有無を伝えておく

この状態で検査を迎えます。
1つは唾液検査機器を使って行うパターン。もう1つはガムを噛んで唾液を出すというパターンです。1つ目からご説明します。


01.唾液検査機器

1つ目の唾液検査機器を使って行うパターンとしては、3mlの水で10秒間ぐちゅぐちゅと口をゆすいでください。その後、水と唾液が混ざった液をスポイトで試験紙に落としてください。それを測定器にセットして測定します。

それをセットすると、虫歯菌の多さ、唾液の酸性度、中和力(緩衝能)、白血球の多さ(歯と歯の間などで細菌や異物があると白血球が増える)、タンパク質の多さ(歯垢が残っていると唾液のタンパク質が増える)、口臭の原因になるアンモニアがどのくらい含まれているかがわかります。機器を使ったほうがより広範囲に歯や歯茎の健康状態を知ることができます。


02.ガム

2つ目のガムを使って行う唾液検査は椅子に腰掛け、リラックスしたまま味のついていない検査用のガムを5分間噛み、唾液を出すという方法です。


そして、検査事項の3つをそれぞれチェックしてもらいます。

1.唾液量の多さ ・唾液が多ければ口腔内に食べ物が留まらず、しっかり洗い流されるというメリットがある
・歯を再石灰化してくれる(食べ物で歯が溶けやすい状態になっているがそれを修復してくれる)
・抗菌力があるため、口臭を抑えるだけでなくウイルスが入らないようにしてくれる。

つまり、唾液の量が多いほど健康的な口内環境を保てるということで、検査結果が良いと判断される可能性が高いです。

2.中和力 先程お伝えした歯の再石灰化が中和力(酸性に傾いたお口の中を中和してくれる働き)なのですが、その力がどのくらいあるのかを測ります。

3.虫歯菌の種類と数 最後に虫歯菌の種類と数を測ります。よくミュータンス菌という菌が虫歯菌として絵本でも描かれますが、これは虫歯のきっかけを作る菌で、虫歯を進行させる菌の代表的な物がラクトパチラス菌です。虫歯菌はそれ以外にもたくさんの種類がいますが、虫歯のきっかけとなる菌が多いのか、それとも虫歯を進行させる菌が多いのかを知れば、どう予防していけばいいのかがわかるようになります。そう時間もかからないですから、虫歯予防のために実施してみてはいかがでしょうか。

唾液検査で得られるメリット

唾液検査で得られるメリットとしては、自分にどんな傾向があるのかということがわかることが一番ではないでしょうか。

自分の唾液の量や中和力、虫歯菌の中でもどんな菌が多いのかという3つの軸の掛け算をすることによって、どのくらいのリスクを抱えているのかが判明します。それがわかることによって、「今まで虫歯が多かった理由はこういった生活習慣によるものだったのか」と納得でき理解できたからこそ効果のある対策が打てます。

「1日3回食後に歯を磨いたほうがいい」、「デンタルフロスで歯と歯の間の歯垢も取った方がいい」など、みんなやった方がいいことはわかっているはず。でも毎日仕事をしながらなかなか心がけられない人も多いのではないでしょうか。

しかし、唾液検査をすれば「ここだけは押さえておこう」と思える効率の良い対策方法を見つけることができます。そうすれば、負担なく虫歯を減らす方法を知ることができるはずです。

食べ物や飲み物の工夫、食べ方の工夫、食べた後の工夫など、無理ない範囲で自分が対策できるようにし、唾液検査をしたからこそできる工夫で健康な歯を守っていきましょう。

唾液検査でわかること

検査1でわかること 唾液量が少ないから人よりも食べかすが口内に残り、虫歯菌が繁殖しやすいとわかれば、「食事の後にすぐ歯を磨いて食べかすを口の中に残らないようにすることが大事」とわかるかもしれません。また、食後には唾液を出すツボなどを押して、唾液量が増え、再石灰化が促されるようにするという方法もとれるでしょう。

検査2でわかること 中和力が低いのであれば、「口内が酸性に傾いたままなかなか戻ってくれない」という特徴がわかります。そうすれば、ダラダラとおやつやジュースを飲んでしまう生活習慣の場合、ずっと歯からカルシウムが溶け出し、再石灰化のチャンスを失って常時もろい状態で過ごしているということ。

つまり、防御するものもないまま虫歯菌がたくさんいる中に置かれているだけの状態を毎日作ってしまっているとわかるはずです。虫歯になりやすい環境を自ら作ってしまっていることに気が付き、「自分自身が危機感を持って対策する」と気をつけていくことができます。

検査3でわかること 虫歯のきっかけとなる菌が多いのか、進行させる菌が多いのかによっても対策が異なります。両方が多い場合は、食後は必ずブラッシング+歯間ケアとしてデンタルフロスでのケアを行い、どこでも常に持ち歩くという万全の体制で臨むべきです。

きっかけとなる菌が多ければ食後の対応が最重要ですし、進行させる菌が多ければ特に寝る前など虫歯が進行しやすい環境でしっかりケアをしておくことが重要になります。

唾液検査は簡単で痛みもなく、安価な検査ですが、これから虫歯を防ごうと思っている方にはとても有効なサービスです。
これから虫歯を増やしたくないと考えているのであれば、唾液検査で自分の現状を知ることが綺麗な歯を維持する近道です。

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